電子ピアノの上手な選び方

電子ピアノの上手な選び方って

電子ピアノは値段や質に幅があるので、初めて購入する人の場合、どういうことに気をつけたらいいのか「選び方のポイント」が分からないのではないでしょうか。

よく分からないから、とりあえず有名なメーカーの商品を選んでしまったり、金額だけを見て決めてしまったりすることもあるようです。しかし、それで実際に電子ピアノを購入し、演奏してみると、思うようには弾けなかったりするケースも。

それでは、電子ピアノを選ぶときには、一体どういうところに注意すればいいのでしょうか。

1. 鍵盤に触ってみよう!

鍵盤の写真電子ピアノを購入する際のポイントとして、まずは鍵盤のタッチ感が挙げられます。

基本的に、アコースティックピアノに比べて電子ピアノの鍵盤は軽いのが一般的で、安いものほど軽いタッチで音が出るようです。

鍵盤の材質は大きく分けて樹脂製と木製の2種類があり、どちらを使っているかは電子ピアノの値段によって変わってきます。

樹脂製の鍵盤は耐久性には長けていますが、よりアコースティックピアノに近いタッチ感が得られるのは木製鍵盤の方でしょう。

ピアノの練習用として普段から電子ピアノを使用し、その軽いタッチ感に慣れてしまうと、本物のピアノを弾く際に鍵盤が重く感じてしまいます。そのせいで指が動かず、思いどおりの演奏ができないことも。

しかし、鍵盤のタッチが重ければ重いほど良い鍵盤というわけではありません。大切なのは、タッチの加減に応じてイメージする音が表現できることです。

「アコースティックピアノのタッチ感の再現」には各メーカーが力を入れていて、メーカーが違えば弾いた感触もまったく違います。いろいろな鍵盤に触れて、比較してみるのも面白いですよ。

「鍵盤の戻り」も気をつけたい部分です。

たとえば、グランドピアノは鍵盤の跳ね返りが良い構造なので、同じ音を複数回打ち続ける連打や指を細かく動かすトリル(「ドレドレドレ…」といった2つの音をすばやく連続して往復する奏法)がきれいに弾けます。速い曲を弾くときも、弾いた瞬間に鍵盤が上がってくるので、詰まらずに弾きやすいんです。

もし電子ピアノの鍵盤の戻りが遅いと、指のスピードに鍵盤の動作が追いつかず、正確な打鍵ができないため、テンポの速い曲などの演奏に支障が出てしまいます。

このような反応の良さも、優れた鍵盤の条件となります。実際に弾いてみて、音の鳴り具合や弾きやすさを確認しましょう。

また、アコースティックピアノは、低音から高音にいくにつれて鍵盤が軽くなります。この機構が再現されているかも試してみるといいですね。

地方の楽器店だと、目あての機種が置いていないこともあります。そのような場合には、メーカーが同じ電子ピアノを弾いてみましょう。鍵盤は、メーカーごとに共通のユニットを使用していることが多いので、同じメーカーであれば似たような傾向があるからです。

演奏に関わるとても大事な部分なので、鍵盤には特にこだわりましょう。電子ピアノで練習をする場合も、鍵盤の良し悪しで上達のスピードは変わってきます。

2. 音を聴いてみよう!

耳をすませて音を聴く女性鍵盤のタッチ感も重要ですが、電子ピアノの音にこだわるのも大切なことの1つです。

電子ピアノには、「サンプリング音源」と「モデリング音源」の主に2種類の音源があります。

サンプリング音源とは、実際にアコースティックピアノの1鍵1鍵から録音したもので、サンプリング(録音)に使用しているピアノはメーカーや機種によって様々です。

また、価格などによりサンプリングする細かさにも段階があるので、サンプリング音源と一言でいっても全く同じ音ではないことを理解しておきましょう。

クリアな音色を追求しているメーカーや、わざとこもったような音にして、よりリアルなピアノの音色を再現しているメーカーもあります。

サンプリング音源を使用している電子ピアノの仕組みは、鍵盤をスイッチにしてサンプリングしたピアノの音をそのまま再生しているだけなので、複数の鍵盤を同時に鳴らしても複雑な音までは再現できません。

それではモデリング音源はというと、録音された音を再生するのではなく、デジタル技術で演算して音を作るものとなっています。

グランドピアノの発音原理をシミュレートすることで、豊かな響きやリアルな倍音を生み出すことができますが、値が張るものなので一般的にはサンプリング音源でも十分でしょう。

モデリング音源を採用しているメーカーはローランドのみとなっています。

音によっても演奏の楽しさは左右されるので、自分が心地良いと感じられるような音の電子ピアノを選んだ方が、長くお使いいただけるのではないでしょうか。

電子ピアノならではの楽しみ方として、音を変えられるということも挙げられます。オルガンやギターのような音など、メーカーや機種によって様々な音源が入っています。「ひとつの音だけだと飽きてしまいそう」という人は、音源が豊富に入っている電子ピアノを選ぶのもよいでしょう。

お店で弾き比べるときに、何も弾けないという人でも単音だけではなく和音も弾いてみることをおすすめします。単音と和音では聞こえ方が違うからです。

強く弾いてみたり、そっと鍵盤を押さえたり、いろいろ試して音色の変化の幅を確認しましょう。幅があるほど表現力の豊かな機種といえます。鍵盤の位置によって音質は異なるので、中音域だけでなく高い音や低い音を弾くのも忘れずに。

また、電子ピアノの音は、イスに座って演奏したときが最も良い状態で聞こえるように調整されていますので、音の確認をする際もきちんとイスに座って弾きましょう。

まったくピアノが弾けなくても、電子ピアノに内蔵されているデモ曲(自動演奏曲)を聴き比べることで、自分の好きな音のする電子ピアノを見つけることもできます。

3. スピーカーもチェック!

電子ピアノの場合、音の強弱や音色の変化といった表現力に大きく影響するのが「スピーカー」になります。

アコースティックピアノは様々なパーツが共鳴し、あらゆる方向から音が聞こえてきます。それに対して電子ピアノは、スピーカーからでしか音を鳴らすことができません。

そこで、スピーカーの数を増やして役割分担させたり、その配置や角度によって立体感のあるピアノのリアルな音に近づけているのです。

スピーカーの数や質は電子ピアノの価格帯によって異なり、良い電子ピアノほど大きなスピーカーを数多く搭載し、より広い音域をバランス良くカバーします。

概ね15万円クラスの電子ピアノには2つ、20万円クラスには4~6つのスピーカーが搭載されており、おすすめは4つ以上のものになります。

2つのスピーカーの場合は、主に高音がきれいに出るように作られていて、4~6つのスピーカーになると低音に深みを出すことができるんです。

また、スピーカーには楕円タイプと正円タイプがあり、正円に近い方がより豊かで広がりのある音を鳴らすことができると言われています。

ヘッドホンを使用したり、小さい音でしか電子ピアノを弾かないという方にとっては、特にスピーカーは重要なポイントになります。なぜなら、搭載しているスピーカーの数が少ない電子ピアノの場合、ボリュームを小さくして弾くと、ほとんど強弱がつかなくなってしまうからです。

電子ピアノの選び方として、スピーカーの数もチェックする必要があるでしょう。


その他に、ペダルの重さが気になるという声も意外と多くあります。

コードで差し込む可動式のペダルは、踏んでいる間に場所がずれていったり、向きが変わって踏みにくくなったりしますし、固定ペダルとは使用感がまったく違います。

こうした部分を踏まえたうえで、電子ピアノを購入する際にはどれが良いのかを選んでいくようにしてください。

様々なメーカーや機種のある電子ピアノですが、それぞれ特徴などが異なり、全く同じというものはありません。まずは口コミなどを参考にしながら、本当に人気があるおススメな電子ピアノを見つけるのが最も良い方法なのではないでしょうか。